BBS 53940


<春の木洩れ日の中で…第4話>

1:おやかた :

2010/06/28 (Mon) 12:17:36

<春の木洩れ日の中で…第4話>


4.「福神漬」って赤いのと茶色いのがあるよね?
何が違うのかな?(仮)


 皆が揃わない日々が、もう2ヶ月になろうとしていた。

これといって問題があるわけではないが、

なんとなく常に寂しさを感じているのか、

いつも元気な明日香が、最近ため息ばかりついている。

親友である里美が、最近バイトが忙しくて

明日香と遊べないでいるのも、

明日香の憂鬱を増長させていた。

その様子を見ていた不破は、突然黙って教室を出て行った。


「・・・だから、これは俺らの問題だから、

姫やみんなには関係ない。」

「紫苑、心配掛けたくないって気持ちはわかるが、

今、明日香がどんな気持ちでいるのか解るか?」

「・・・そりゃ、解らない事もないけど・・・」

黙って教室を出た不破は、朱理の家に来ていた。

大須磨と交代で朱理の家の仕事を手伝っていた紫苑は、

突然やってきた不破に、いきなり説教を食らっていた。

様子のおかしい姫を心配して、不破は密かに

事情を探っていたのだった。

そして、朱理の出席日数が足りるようにと、

紫苑と大須磨が交代で朱理の家の仕事を手伝い、

3人が無事進級できるようにしていることを

知っていたのだ。

「大体、何で不破がそんなこと言いにくるんだよ。

別に俺らと特に親しいって訳じゃないだろう。」

「・・・そ、それはそうだが・・・」

「んー?なんかおかしいな・・・あれ?まさか姫の事・・・?」

「馬鹿野郎!そんなんじゃねえ!」

武闘派で通っている不破がなぜか顔を赤くしている。

「あれー?赤くなってるよw本当のことを話せよ。

そしたら俺も不破の言うこと考えるよ。」

紫苑が不破が顔を赤らめるのを見て、からかって言った。

「・・・本当に、明日香に話すんだな?」

「ああ、約束する。」

「誰にも言わないでくれ・・・明日香は・・・その

・・・俺の恩人だ。」

「お・・・恩人?姫が?」

「ああ、俺は見ての通りイカツい外見をしてるだろ?

たまたま空手やってたから武闘派なんて言われてるけど、

実は人見知りで、気が弱いんだ。」

不破が顔を赤らめながら、話を始めた。

「皆からは怖い奴だと思われ、こっちは人見知りだから、

友達がいなかったんだよ。」

「はあ・・・人は見かけに・・・いや、ごめん続けて・・・」

「そんな俺に、明日香は

『あたしは姫だから、不破をしもべにしてあげよう』

って言ったんだ。」

「し、しもべ?」

「ああ、初めは俺も意味がわからなかった。

でもあれは明日香独自の言い回しで、要は

『友達になろう』

って意味だったんだ。」

「そ、そうなのか・・・?」

「ああ、少なくとも俺はそう思ってる。

だから俺は友の元気がない原因を解決しようと思って・・・」

「・・・ふうん・・・」

「俺は正直に話したんだ。約束は守ってくれるな?」

「・・・解った。ただしひとつだけ言っておくことがある。」

「何だ!?」

「腹を割って話した以上、俺らも仲間だ。いいな?」

「紫苑・・・おまえ・・・」

『ちょっとまったーーーーーーーー!!!』

不破の背後から急に声がした。

『立ち聞きとはいえ、事情を知ってしまった以上、

俺たちも混ぜてもらわないとな!』

いつの間にか、大須磨と朱理が立っていた。

「聞いてたのか・・・」

「声がでかいから、外まで丸聞こえだよwなあ?」

大須磨が後ろを振り返って言った。

「まったく、みずくさいっていうかなんていうか、

不出来なしもべ達だわよ。」

大須磨たちのさらに背後から、聞き覚えのある声がした。

「姫!!」

「みずくさ過ぎて、

なんだか涙が出てきちゃったじゃないの!」

「・・・姫、それ・・・涙じゃなくて・・・よだれ・・・」

「え?あら、やだ。どうもおかしいと思ったら。

・・・ってわけないでしょ!!!」

「wwwwwwww」

気がつけば皆の顔には笑顔が戻っていた。

そんな皆を、春の木漏れ日がやさしく包み込んでいた。













・・・一年後、揃って春の木漏れ日に見送られ、

卒業してゆく皆の姿があった。





















「で、いずもしゃん、どこいったんやーーーーー!?。

ってか、作者誰なん???」

・・・今日も姫は元気であった。






<ひとたび終了・・・お粗末さまでした>
2: :

2010/06/28 (Mon) 18:59:15

ついに完結かーw
最後までいい物語だったよーw

ほんとだよ!作者だれだよ!!w

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